昨日に引き続き、今日はChampの内部に関してです。
写真は回路全景です。もうビンテージの匂いぷんぷんです。そして線のより具合にアメリカ具合ぷんぷんです。
実際、私はレイアウト図等見ながら製作しているわけですが、内部についてはアースの取り方(アースポイントはどこか?アースラインのまとめ方は?等)はどうなっているのだろうか?という疑問がありましたが、見てのとおりです。
なんというかさすがです。レイアウトでアース記号のある位置で直接ケースに落としています。
ここまでスッキリされると一点アースウンヌンとかこのアースラインはこことまとめてから持って行こう・・・とか考えた挙句に「ブ~~~ン」とハムを鳴らしている自分がかわいそうになります。
ちなみにアースに使用されている線は「剥き身の単線」or「剥きの網線」でした。1箇所「まじっすか!」というくらい回路配線に近いアースがありましたが、フルオリを尊重してそのままにしてあります(これまで大丈夫だったのなら良いのでしょう)。
で、ここから公開回路図(昨日の"The Fender Amp Field Guide")との比較ですが、回路図に書いて無いコンデンサの耐圧等マニアックなところまでは調べていませんが(とりあえず写真で青黒い回路内Conは600V耐圧ですが)、回路図と異なっている部分だけちょっと紹介します。
ということで、1つ目は電源部のブロックコンデンサです。回路図では20uFx3のところが20x2+40x1というブロックコンになっています。40uFになっているのは記号を信じるなら5Y3から電源を受ける1段目です。
私などは普通20-20-40の順に使いたくなりますが、現物は40-20-20という接続という事ですね。
で、2点目は6V6のソケットの4-8ピンを繋いでいる謎のセラコンです。容量の読み方がわからないのですが5pで良いのでしょうか?どなたか教えてください(といいますか、2段目の"330k"の意味がわかりません)。
このセラコンは回路図にもレイアウト図にもないので当初から仕様が変更されたものだと思います。役割は・・・わかりませんがパスコンですか?
後は写真はありませんが、2uF/25Vの電解コンが2uF/50Vが使用されていました。この辺は音には関係していないと思いますが。
ちなみにスピーカーは中央がドームになっていないタイプ(なんと言うかわかりませんが、個人的にオーディオ用としてはあまり好印象はないタイプ)になっていました。試験的に私の自作機のスピーカー出力をこちらに繋いだところ中音が多少落ちましたのでそういう傾向のスピーカーなのだと思います。目視の限りでは紙の破れ痛みはなさそうでした。
ちなみにこのアンプ内の真空管はすべてFenderマークがついていました。6V6は下駄無しのタイプです。
ソケット類は12AX7はカバー付き、5Y3と6V6は抜け止めの金具無しのタイプです。
新しくても20年前の物ですが、外装の破れ錆びは多少あるにしても中身についてはポットのガリや腐食も無く良いコンディションで保たれていると思います。
ここまでで私が知りたかった事はほぼ知ることができました。このような貴重な経験をさせてくださったタカタカさんには本当に感謝いたします。ありがとうございます。
と、こんなところで内部の紹介は終了しますが、ここから先は持ち主のタカタカさんへのメッセージです。
アンプ掃除をしていたところ、キャビネットの中に写真のような金具が落ちていました。これは整流管である5Y3のソケットの1ピン(接続無し)の金具がソケットから外れていたようなので、とりあえず差しておきましたが今後5Y3を抜く際に真空管の足にくっついて金具が抜けてくる可能性がありますが、そいうものなので気にしないでください。
(終わり)
注意):記事内容について、間違い等あるかもしれません。お気づきの点についてはご指摘いただけると幸いです。
また、私は今回のチェックで1回感電しました。
真空管アンプには電源が繋がっていなくても高電圧が掛かっている箇所がありますので製作、分解等の際は十分注意して自己責任で行ってくださいね。
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